2022年03月23日 15:00
未来を予測するのは難しいですが、「こうなるのはほぼ間違いない」という傾向を読むことはできます。その一つがデータの増加です。世の中のデジタル化が進み、それに伴いデータが急激に増えていくのは確実です。そして、それらのデータを経営判断やマーケティング、業務改善に活用できる企業が勝ち残る、ということもほぼ間違いないと言えるでしょう。だからこそ多くの企業が自社の存続をかけてデータ活用に取り組んでいるのです。
本記事はそのデータ活用において強い味方となるBIツールのメリット、デメリットについて解説します。近い将来、BIツール導入はどんな企業においても優先して検討すべきものとなるはずです。本記事を参考にして導入の検討をして頂ければ幸いです。
BIツールのBIとは「ビジネス・インテリジェンス」の略です。社内外のさまざまなデータを集め組み合わせ、分析や可視化を行います。そこから得られた知見を活かして、ビジネスにおける適切な意思決定、判断を可能にする手法をBIと言うのです。このBIの手法を現実に実現するための道具が「BIツール」です。現在はデータの専門家でなくても使いこなせるものが増えており、データ活用の必要性が増加する中で大変ニーズが高まっています。
一般的にBIツールと言うとデータをグラフや表にして分かりやすく表示するもの、つまり「データ可視化」用のツールとして捉えがちです。しかしデータを可視化するためにはその前段階が重要であり、企業でデータを活用するには最低限以下の機能を揃えることが必要です。
【 BIツールに必要な最低限の機能】
データを可視化するまでには、さまざまなシステム/サービスから必要なデータを集めます。そのデータを分析や可視化に適した形に整えたり加工したり、という工程が必要なのです。そして適切に保管し蓄積されたデータにより、始めて分析や可視化ができます。
一口に「BIツール」と言ってもこれらの機能をどこまでを含むのかは製品やサービスによって違います。どこまでの機能をどのように用意するか?は導入検討の際には考慮すべきポイントですのでご注意ください。ではこのBIツール導入によるメリットやデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?それぞれ解説していきます。
BIツール選び 製品比較ガイド
成功する導入のための10の比較ポイント
BIツールの導入により、データ活用が気軽にできるようになれば、大きなメリットがあります。
◎蓄積したデータを役立てることができる
デジタル化を進めるとたくさんのデータを蓄積していけます。しかし、データは貯めておくだけでは無意味であり、分析して初めて新しい知見を得ることができます。つまり、データの専門家以外にも可能にしてくれるのがBIツールです。蓄積したデータを、迅速な経営判断や適切な業務改善のために役立てられるようになります。
◎企業のデータを統合するデータマネジメント基盤を実現できる
BIツールを利用したデータ活用の環境を整えることで、データを統合的に管理できる「データマネジメント基盤」が出来上がっていきます。オンプレミスのシステムやクラウドサービス、メール添付のファイルや個人管理のExcelなど、データが散在している状態ではデータの活用も管理も困難です。今後さらにクラウドサービスの利用が増え、それぞれのサービスにデータがバラバラに存在することが大きな課題となっていくはずです。BIツールの導入はこれら散在したデータを仮想的に統合し分析や管理をしやすくしてくれます。
◎自社の状況を客観的なデータで把握できる
BIツールはデータをもとに自社に状況を客観的に可視化することで、企業経営における重要な判断を適切に行えます。勘や経験による意思決定や、声の大きい人の意見が優先された感情的な判断や忖度が企業の方向性を狂わせることがしばしばあります。BIツールはそのリスクを排除できるのです。
◎データ集計の時間や工数を削減できる
BIツールを導入していない企業でも、売上や経費を集計して利益を算出するなどの作業は行っています。実はこの作業にはかなりの時間や工数が掛かっており、業務上の大きなムダの原因になっています。本来なら会社を良くするために使うべき時間や工数をデータ集計のために使うのはもったいないと思いませんか?BIツールを活用できている企業はほぼ自動的に集計を済ませてしまい、空いた時間はさらに有益なデータ活用に使っています。この違いは後々に企業の競争力の差として現れてくるはずです。
◎データ集計のミスを撲滅できる
データ集計のような複雑な作業では人為的なミスが起こりがちです。月に何度か同じことをやっていれば、どんなに注意していてもどこかでミスが生じてしまうと思います。一度でもミスがあったら、集計されたデータを信頼して大事な判断ができるでしょうか?その不安があるだけでも意思決定の迷いや遅れに繋がるでしょう。BIツールの活用で自動的に集計が行われるように仕組みを作れば、データ集計のミスを撲滅できます。データ集計担当者の心理的なストレスも大いに軽減されると思います。
◎早期に問題や課題を発見し、迅速なアクションを可能にする
データの可視化や分析結により、それまでは気づかなかった課題や問題を早期に発見できるようになります。BIツールを活用し、情報を適切に経営層や担当者に共有することで、スピーディーに対応できます。中にはレポート出力を簡単にできたり、チャットにグラフなどを貼り付けて即座にメンバーとコミュニケーションできるBIツールがあります。日々のアクションのスピードアップが大いに期待できます。
このようなメリットを見ると、企業でのデータ活用を実現するにはBIツールが欠かせないものであることがご理解いただけると思います。
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BIツールの主なデメリットは導入や運用にお金や労力、使いこなすための学習時間や推進体制が必要になることです。このようなデメリットは企業が新たなプロジェクトを始める際には重要なポイントになり、BIツールに限ったものではありません。しかし、「こんなはずではなかった」と後で後悔しないようにぜひとも認識しておいて頂きたいと思います。
このようにBIツールの導入と運用にはコストや時間、工数などがかかるのは避けられません。成功のためには組織体制、人員選びなどのポイントもありますので、旗振り役を中心に会社が一丸となって進めることをおすすめします。
【チェックシート付き】BIツール導入成功のカギ!
失敗しないBI導入のための13のチェックポイント
「BIツールのメリットとデメリットとは?データ活用の強い味方 参上!」と題し、説明してまいりました。本気でデータ活用に取り組むなら、いつかはBIツールが必要になります。コストや手間と言ったデメリットはありますが、それを超えるメリットがあることをご理解頂けたものと思います。ただBIツールにも多くの種類があるので自社に合ったものを選ぶのも重要です。どんなに機能が豊富でも使いこなせなければ投資がムダになります。安価でも必要な機能を充足していなければデータ活用の取り組みは失敗に終わります。しっかりとした情報収集と比較検討を進められることをおすすめします。
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