
2025年12月15日 07:30

「DomoはBIツールのひとつでしょ?」――そんな印象を持っている方は少なくありません。しかし現在、Domoは単なる可視化ツールの枠を超え、まったく新しいステージへと進化を遂げています。これまでのように“グラフでデータを見るツール”に留まらず、データとAIを融合し、意思決定を自動化・高度化するためのプラットフォームへと変貌しているのです。こうした進化の中心に位置づけられているのがDomoのAI戦略を象徴する存在――「Domo.AI」です。
本記事では、公式発表や技術資料をもとに、Domo.AIが提供する新しい価値、具体的にどのようなことが可能なのか、またその中核構成や活用プロセスについてわかりやすく整理します。
さらに、今後どのような展開が期待されるのか、またビジネスの現場でDomo.AIがどのように活かされるのかを解説します。
※今後リリース予定の内容も含みます。
Domo.AI(ドーモ・エーアイ)は、クラウド型BIプラットフォーム「Domo」が提供するAI・機械学習の統合機能群です。
Domoは従来からデータ統合・可視化・共有をワンストップで実現するBIツールとして知られていますが、近年のAI進化に合わせて「分析の自動化」から「意思決定の自動化」へと進化を遂げました。
Domo.AIはこの進化を象徴する存在であり、以下のような特徴を持ちます。
つまり、Domo.AIとは「誰もがAIを使いこなせる、次世代のデータ分析プラットフォーム」です。データの可視化にとどまらず、AIが自ら分析し、答えを導き、行動を提案する――それがDomo.AIの世界観です。
Domo.AIは、企業データの取り扱いに長けたDomoの強みと、最新AI技術である機械学習(ML)および生成AI(LLM)を融合させた次世代のデータ分析基盤です。
これにより、単に「過去を分析する」だけでなく「未来を予測し、最適な意思決定を導き出す」ことが可能になりました。
特筆すべき点は、Domo自身が独自に開発したAIモデル「DomoGPT」を搭載していることです。このモデルは、高度な自然言語処理やデータ要約に強みを持ち、社内データや外部AIモデルとの連携にも対応しています。また、AI利用におけるガバナンスやセキュリティ対策がプラットフォーム全体に組み込まれており、企業利用に求められる厳格な要件にも対応します。
さらに、従来扱いが難しかった非構造化データ(画像・PDF・文書ファイルなど)に対する解析機能も進化中です。
これにより、従来の数字・テーブルだけでは見えなかった洞察を、AIが抽出できるようになっています。また、プログラミングスキルがないユーザーでもAI機能を利用できる直感的なノーコードUIを備える一方、エンジニアやデータサイエンティスト向けには自社仕様のAIエージェントを開発できる拡張性も提供されています。
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Domo.AIは、「基盤運用・管理」「ツール・ナレッジ」「オーケストレーション(組み込み)」「ビジネスユーザー体験」の4領域を軸に体系化されています。それぞれのレイヤーが密接に連携し、AIをビジネス現場で実践的に活かすための統合構造を実現しています。
Domo.AIは、誰でも段階的にAI活用を深められるように設計されています。ユーザーのスキルレベルや目的に応じ、次の5ステップで習熟していく構造です。
ステップ1:自然言語分析による質問・検索(初心者向け)
チャット入力だけでデータ分析を実行できる。専門知識がなくても直感的操作が可能。
ステップ2:ダッシュボード生成やインサイト抽出・異常検知
自動でのダッシュボード生成や、自律的にデータから傾向や異常値を検出し、通知する。
ステップ3:標準AIモデル活用とレポート自動生成
予測モデルによる分析結果を要約し、レポートとして自動出力。意思決定資料作成を効率化。
ステップ4:外部AIや独自LLMの統合運用
企業独自の知見(カスタムモデル)を反映したAI戦略を展開し、OpenAIなどの外部モデルとも連携。
ステップ5:AIエージェントによる業務自動化
複数のAI機能を組み合わせ、チェックリスト処理や承認フローなどを自動化。
このように、前半の3ステップは非エンジニアにも扱いやすい一方、後半ではエンジニアによるカスタマイズや企業独自のAI戦略の具体化を支援します。
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「AgentCatalyst(エージェントカタリスト)」は、Domo.AIの中でも特に注目される機能群です。これは、AIエージェントをローコード・ノーコードで作成・運用するための専用ツールセットで、以下4つの設定を行うだけで簡単にAIエージェントが生成できます。
これにより、企業は自社の業務フローやデータ特性に合わせて柔軟にAIワークフローを設計できます。さらに、それを基盤として業務自動化や判断支援システムを独自構築できるようになります。特にローコード・ノーコードで完結できる点は、AI導入のハードルを大きく引き下げています。
Domo.AIは、Tableau(タブロー)やPower BI(パワービーアイ)、Looker(ルッカー)といった他社BIツールと比較しても、AI統合のレベルで一歩先を進んでいます。特に以下の3点で明確な差別化が見られます。
① AIが“標準機能”としてプラットフォームに統合
他社ではAI分析を行うために外部ツールやプラグインを利用するケースが多いのに対し、Domo.AIはBIとAIが同一基盤上でネイティブ統合されています。これにより、データの整形からAI分析、共有までを完全にシームレスに実行できます。
② ノーコードでAIエージェントを構築可能
「AgentCatalyst」により、IT部門でなくてもAIエージェントを作成・運用可能です。
自然言語の指示だけで自社独自のAI業務自動化を設計できる点は、競合製品にはない強みです。
③ 生成AI(LLM)と機械学習(ML)の両輪構成
Domo.AIは、ChatGPTなどの大規模言語モデル(LLM)を活用した生成AIだけでなく、AutoMLによる予測分析も同時に提供します。これにより、「文章で洞察を得る」と「数値で未来を読む」を一体化できます。
こうした特徴により、Domo.AIは単なる“分析ツール”ではなく、データドリブン経営を支えるAI統合プラットフォームとして位置づけられています。他社の比較レポートは以下よりダウロードいただけます。
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Domo.AIは、従来の「見るBI」から「考えるBI」へ──つまり「AIが主体的に行動するBI」へと進化したAI搭載型データ活用プラットフォームです。データをただ可視化するだけでなく、AIがその意味を読み解き、次のアクションを提示・実行できる点が大きな転換点といえます。
機械学習と生成AIの両輪を活用し、構造化・非構造化データの壁を超えた包括的なデータ理解を実現。さらに、ローコード・ノーコードで誰もがAIを操作できる設計と、上級者が独自エージェントを作り込める柔軟性を併せ持っています。
今後もDomo.AIは、機能拡張やモデル更新を通じて、企業データ活用の新しいスタンダードを築いていくでしょう。実践事例や具体的な運用成果が広がることで、「人とAIが協働する業務環境」の実現がますます現実的なものとなっています。
今後は実際の機能の詳細な説明や、具体的な活用事例を紹介する記事も順次公開予定です。実務での活用法や成功体験を共有し、より実践的な情報をお届けしてまいりますので、ご期待ください!!
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公開日:2025年12月15日