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kintoneとDomoを連携し企業のデータ活用を促進する方法

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2024年05月07日 07:30

kintone(キントーン)は多くの企業で採用されているサイボウズ社のローコードアプリ開発プラットフォームです。とても使いやすくコストパフォーマンスの高いツールのため様々な企業で業務のデジタル化に大きく貢献しているものの、kintoneにたまったデータを活用しきれていないというケースもあるようです。そこで本記事ではDomo(ドーモ)というツールによってkintoneや社内に散在するデータを最大限活用するための方法をご紹介します。

 

kintoneのデータ活用における課題

データ活用がうまくいかない一般的な要因は3つあります。

  1. 紙やメール、職人Excelなど構造化されていないデータが多く存在していて、活用できるデータがないこと
  2. 会社の中にも外にもさまざまなシステムやデータが存在していて、サイロ化していること
  3. ライセンス、スキル権限等によってデータ抽出・集計等の業務が属人化、データを扱える人材が固定化してしまうこと

bi-domo-kintone-vol-45_3-Factors-That-Prevent-Data-Utilization-from-Success

ただ、1つ目のデータの不足については、kintoneを活用することによって解消できる部分が多くあります。kintoneはローコードで簡単に操作できますし、サンプルアプリもたくさんあります。だからサクサクとアプリを作って業務をどんどんデジタル化することができます。

弊社NDIソリューションズ(NDIS)でもkintoneをかなり使っており、営業部門、SE部門、購買、人事、経理などあらゆる部門で様々なアプリを活用しています。当社環境には、テストアプリ等も含めて982のアプリが存在しています(2024年3月現在)。

bi-domo-kintone-vol-45_982-apps-in-the-ndiskintone-environment

これだけkintoneアプリを使っていると不便な点も出てきます。

  • アプリがたくさんあって散在してしまっている。
  • kintoneのグラフ、集計機能はそのアプリの中のデータしか扱えない。
  • 集計の軸は3つまでした設定できない。
  • 絞り込みが面倒。
  • グラフの種類が少ない、自由度が低い

これらはkintoneを利用している皆さんであれば経験があるのではないでしょうか。

このような問題に対し解決策として、プラグインやJavaScriptなどを使って、アプリ間のデータ結合、kintone上でダッシュボード化、検索を強化するなどの方法があります。

しかし、それでもいくつか課題が残ります。

  • やろうとすると、いろんなプラグインが必要
    それぞれスキル習得し、ライセンスを管理して、相応のコストも発生します。
  • kintone内のデータしか扱えない
    kintoneだけではkintoneの中のデータしか扱えません。当然、重要なデータはkintone以外にも存在しています。たまに、会社のシステムを全部kintoneで作ってしまうようなすごい事例を見かけたりしますが、ほとんどの会社はそうはいきません。
  • kintoneは大量データの取り扱いが苦手
    お客様から、基幹システムのデータをkintoneに取り込んでkintone上で可視化できたりしないかということも聞かれたりしますが、kintone APIの仕様上、100件ごとのデータ取込でとても時間がかかってしまいます。エラー発生や取込できていないリスク、kintoneのパフォーマンスに影響を及ぼすリスクなども考えられます。

kintoneでせっかく脱Excel、デジタル化が進んだのに、

  • 見たい情報がkintoneのいろんなアプリに散在していて複数のアプリを行ったり来たりしている
  • kintoneからCSVで出力してExcelで集計している
  • 集計・レポート作成作業が属人化している
  • kintoneと他のシステムの形の違うデータをExcel手作業で加工・合体している
  • CSV出力したタイミングで集計結果が異なるデータの確認と再集計に時間を取られる

このようなもったいないことが起こっていませんか?

繰り返しになりますが、kintoneでいくらデジタル化が進んでも、システムのサイロ化と人材の固定化・属人化の問題を排除しないとデータ活用はうまく進んでいきません。

そこで、データ活用ツールの登場です。当社ではDomoというデータ活用プラットフォームを使ってこの問題を解決することをご提案しております。

BIツール選び 製品比較ガイド
成功する導入のための10の比較ポイント

Domoはkintoneと親和性の高いデータ活用プラットフォーム

bi-domo-kintone-vol-45_Domo-is-a-data-utilization-platform-with-a-high-affinity-with-kintone

Domoはオールインワンのデータ活用プラットフォームです。もともとはアメリカ生まれのSaaSなのですが、日本語の「どうもありがとう」が製品名や会社名の由来になっているちょっと面白いツールです。

以下はDomoの特徴です。

高コストパフォーマンス

  • オールインワンクラウド
    データ活用に必要な接続、蓄積、加工、可視化、通知、共有などの機能が、分断なく一つにまとまったオールインワンのクラウドサービスです。AIによる予測など高度な機能も標準で提供されます。
  • ユーザー数無制限
    ユーザー数無制限で利用できるため、全社員で使うことができ、社員間の情報格差を解消、データの民主化を推進していくことができます。
  • kintoneライセンスがないユーザーにもデータを解放
    全社でデータ活用できて、社外への共有機能もあるため、kintoneライセンスがないユーザーにもデータを解放していくことができます。

高タイムパフォーマンス

  • 自動化で作業工数削減
    データ抽出・加工・蓄積・可視化を自動化して、レポート作成の時間を削減できます。
  • レポートの迅速化
    常に最新データを見られるようになりレポートの鮮度と頻度が向上します。
  • 開発生産性
    1000種類を超えるコネクター、ローコードでデータ加工、直観的なダッシュボード設計によりとても高い開発生産性を得られます。
  • kintoneも他システムも必要データを1画面で
    kintoneも他のシステムもあらゆるデータを1画面に集約し、情報確認のための時間を削減します。

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kintone×Domoの活用例

ではどんな場面でDomoを使うのか、よくある活用例をご紹介します。

活用例1)じぶん用kintoneインターフェース

bi-domo-kintone-vol-45_kintone×Domo-Usage-Example1)kintone-Interface-for-My-Own

kintone標準では、一覧やグラフ、集計表など、画面をいちいち切り替える必要がある、アプリのデフォルト表示が全員共通で柔軟性がない、複数のアプリをまたいで確認のために行ったり来たりするなど、何かと面倒なこともあります。

Domoを利用することで、kintoneの各アプリに散在するデータを1か所に集約・統合することができます。Domoではだれでも自由にダッシュボードを作成できるため、1画面で自分に必要な情報を把握できるダッシュボードを手に入れられます。

また、ダッシュボードやグラフは他のユーザーとシェアすることにより、チーム・部門・全社での情報共有も行うことができます。他のユーザーが作ったグラフを少しだけ変えて自分のダッシュボードに配置するという使い方もできます。

bi-domo-kintone-vol-45_Turning-kintone-data-into-dashboards

活用例2)レポートの自動化

bi-domo-kintone-vol-45_kintone×Domo-Case-Study2)Automating-Reports

以下はレポート作成におけるよくある課題です。

データが散在しており、数字の集計のためには各システムからデータを出力して人手で集計している。
そのために、経営会議のためのレポート作成に時間がかかってしまう。例えば1週間前のデータを使って月に1回のレポートを作成している、つまりレポートの鮮度と頻度が低い。あるいは、営業報告用の資料作成に時間がかかってしまい顧客対応のための時間が削られてしまう、など。皆さんもそんな課題をお持ちではないでしょうか。

このような課題に対して、Domoを導入すると、データ更新やレポート作成が自動化されダッシュボードに最新情報を表示することによって、最新のデータに基づいた適切かつ迅速な経営判断ができるようになる、レポート作成よりも分析・考察のための時間を増やせる、顧客対応時間が増えることによる売上の増加が期待できる、などの効果が期待できます。

ひとつ、当社での実例をご紹介したいと思います。

当社の営業マンたちは主に予算と見込みと実績の3種類の数字を見ております。予算はkintoneの予算管理アプリ、見込みはkintoneのSFAアプリで管理しておりますが、実績については販売管理システムで精緻なデータを持っており、データの場所がバラバラです。このバラバラな情報をDomoで自動的に統合、可視化して営業のパイプライン管理をはじめいろいろな場面で活用しています。

導入効果として、例えば経営企画部門の場合、これまで経営会議用の資料作成のために各システムからCSVを出力して手作業でデータ加工が必要で、1回の会議に当たり丸1日準備に充てることもあったのですが、年度末など多いときには月に6回もこの準備を行っており非常に時間がかかっておりました。これがDomoで自動化されることによって資料作成時間が75%以上削減でき、その分、分析や考察のための時間に充てられるようになりました

営業部門においては、営業戦略会議の資料作成にほとんどの営業が苦労しておりました。現時点での自分の営業実績と予算、目標とのGAPがどのくらいあるか、GAPを埋めるため見込み案件の総量は十分あるか、どの案件に注力するかなど、営業個人が1からデータを加工して資料にまとめるということをやっており、少なくとも毎月1人3時間くらいはかかっておりました。これがDomo化されたことにより、全体で月180時間程度は浮き、その分顧客対応時間に充てられるようになっております。

このようにkintoneと他システムのデータを自動で統合・可視化することで、より価値のある情報にすることができます

bi-domo-kintone-vol-45_Automatically-integrate-and-visualize-data-from-kintone-and-other-systems

活用例3)全社でのデータ活用推進

bi-domo-kintone-vol-45_kintone×Domo-Usage-Example3)Promoting-the-use-of-data-throughout-the-company

従来型のデータ活用のアプローチですと、

  • 全社でデータ活用を促進したいが、既存データがきれいに整備されていないため難しい
  • 基幹システム刷新などを含めてデータ整備を完了しないとデータ活用に取り組めない

など元データの整備に時間がかかり、なかなか可視化、分析にたどり着けない、という課題が発生しがちです。これにより、せっかく時間をかけて可視化しても出来上がった時には見たい情報が変わってしまっているということもあります。

一方Domoによるデータ活用アプローチでは、

  • ローコードで簡単にデータ取込~可視化まで実現する
  • まずは60%程度でいいから可視化を始めて徐々にブラッシュアップしていく
  • 運用する中で足りないデータが見えてくる

現場のニーズに即したシステム改修・データ整備を後から行う、といったアプローチが可能となり、さらにkintoneとDomoを組み合わせることによりデータ活用⇔デジタル化を短期間で繰り返す継続的なサイクルを実現することができます。

bi-domo-kintone-vol-45_Realize⇔continuous-cycle-of-data-utilization-and-digitalization-in-a-short-period-of-time

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まとめ

kintoneとDomoは、どちらもローコード、クラウド、高い拡張性といった観点で類似点もあり、かつお互いを補完しあうとても相性の良いツールです。kintoneでバラバラな業務を集約しデジタル化、業務改善を推進する。そしてそこで得られたデータをDomoに集約しデータ活用を進める。さらにそこから見えてきた情報を基にさらなる改善につなげるといったことが可能になります。

bi-domo-kintone-vol-45_kintone×Domo

データ活用には、データの不足、システムのサイロ化、データ人材の不足・固定化という課題があるというお話をいたしました。

これに対し、

  • kintoneでバラバラな業務を集約し徹底的にデジタル化する
  • Domoでバラバラなデータを集約統合、自動化する
  • 一元化したデータを解放しみんなでデータ活用をしていく

そうすることでデータ活用を推進し、データを味方につけて、皆さんのビジネスにおいて最高のパフォーマンスを実現できるようになるはずです。

NDIソリューションズでは、BIプラットフォーム Domoを利用した企業事例集の公開、セミナーの開催を行っております。
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