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データドリブンで企業の健康状態を診断:持続的成長のための鍵

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2024年01月16日 07:30

現代の企業は、少子高齢化や法改正への対応などにより、人材不足に直面しています。また、AIなどのデジタル技術の進展により、従来のスキルや知識だけでは対応できない業務が増え、社員のスキルアップを促すリスキリングが求められています。これらの課題を乗り越えるには、経営の意思決定プロセスを効率的かつ戦略的に行うことが必要であり、そのためのデータ活用を可能にする環境整備が不可欠です。

本記事では、経営状態を人の健康状態に例え、持続的成長と競争力強化に貢献するデータドリブン経営の必要性を、NDIソリューションズ株式会社(以下、NDIS)のデータ活用の事例を通してご紹介します。

企業におけるデータ活用の必要性と目的

NDISでは、数年にわたって複数のBIツールを活用してきました。目的は、会社の未来の経営状態をタイムリーに可視化するための環境整備にありました。従業員等の健康状態を経営的な視点で捉え、戦略的に実践する健康経営をヒントにしながら、「会社の健康状態を迅速に把握し、適切な対処法を施していく」という経営者によるデータ活用を追求し続けています。

企業にとって、右肩上がりの持続的な成長は理想ではありますが、それは至難の業であり、時には業績の見通しが厳しいということに直面します。しかしながら、単に業績の見通しが厳しいと言っても、その原因は様々だと思われます。期待していた特定のお客様からの大口の受注が遅れているのか、何らかのトラブルが原因で想定以上の原価が発生していて営業利益を圧迫しているのか、あるいはそれ以外の複合的な要因で業績の見通しが厳しいということも考えられると思います。いずれにしても、原因の特定をいち早く行い、速やかに対処するのが重要です。

これは人が病気になった時に、医者が診察をしてその原因を特定し、薬を処方することに例えられます。頭痛がひどく病院へ行く場面を想像してください。患者が頭痛を訴えた時に、医者はその原因を探り、適切な診断と薬を処方します。頭痛と言っても、肩こりから来る頭痛、低気圧による偏頭痛、場合によってはもっと重篤で高血圧やあらゆる原因での頭痛が考えられます。高血圧の場合には頭痛薬の処方では治るはずもなく、高血圧に効果のある適切な薬の処方を行う必要があります。何が原因で頭痛が起きているのか、医者は問診・診察や検査などを行い、診断結果を出して適切な処方を行います。

bi-datadriven-business-vol-41_Visualization-of-the-companys-business-status

会社の経営も同様に経営状況が厳しい時には原因をできるだけ早く探り、早急に対処するために、データを活用(問診・診断・検査)して、速やかな判断(診断結果)を行い、次のアクションを立案・実行(薬の処方)する必要があります。そのためには、会社の経営状況の見える化とデータを活用するという文化を根付かせることが重要だと考えています。

データ活用で大切な3つのポイント
みんなでデータ活用するためのBI入門ガイド

弊社におけるデータ活用の事例

国内外には多数のBIツールが存在します。NDISでは、数年にわたり様々なBIツールを試行し、最終的に「データ活用プラットフォームDomo(ドーモ)」を導入しました。弊社ではお客様にご提案するサービスは、出来る限り自社で実際に使用し、その効果を体感して良いと思うものをお客様にご提案する方針をとっています。これを弊社では、「ショールーム化」と呼び、お客様の課題(診断結果)に合わせて最適なソリューションをご提案しています。

弊社では、コロナ禍以前から社内のDXを推進しており、現在社内の各業務は60近いサブスクを中心としたソリューションを活用してDXの環境を整えています。また、Domoの標準機能であるコネクターを活用して、社内の様々なデータソースにアクセスし、データを収集、加工、分析し、横ぐしでのダッシュボードによる見える化を実現しています。

Domo導入前と導入後

  • Domo導入前
    様々なデータソースからデータをCSV形式で受け取り、経営企画がExcelで収集・集計し、帳票化やグラフ化などでデータを整形しPowerPointに貼り付け、コメントを入れて経営会議に臨むという作業を行っていました。この作業は約8時間を要し、未受注データやSFAのデータ(案件情報)などを集め、様々なデータソースからデータを取得し、それらを会議資料として整えるのに数日かかっていました。
  • Domo導入後
    現在は、Domoに標準で装備されているコネクターを使って自動でデータを収集しています。ダッシュボードが完成していれば、収集されたデータは1時間ごとに更新されるため、多くの会議ではDomoを立ち上げてダッシュボードを見ながらすぐに会議が始められるようになりました。その結果として、レポート作成の労力は75%削減されたと経営企画は述べています。

bi-datadriven-business-vol-41_Before-and-after-Domo

経営企画によるワークロード削減効果もさることながら、経営会議や各本部、更には各部門での会議において、それぞれの立場で意思決定のスピードアップを図れるようになったことこそが、最大の効果であると考えています。

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Domoの活用による経営の目線、意識の変化

  • Domo導入前
    経営会議の数日前もしくは数週間前から、経営企画が必要なデータを経営会議のその時々のテーマに応じてデータソースからデータを抽出し、Excelで加工してPowerPointに貼り付けるという作業を繰り返していました。例えば四半期単位の実績集計や前年対比、前年同月対比等をおこない、過去からの傾向を見ながら知見に基づいた経営判断を行っていました。
  • Domo導入後
    社内の様々なデータソースにDomoが接続され、データが1時間ごとに更新されるため、最新の情報を見ながら未来の業績の着地見込みを予測し、今なにをすべきかという経営判断ができるようになりました。これにより経営者の意識も未来志向となり、経営判断のあり方が変わりました。

bi-datadriven-business-vol-41_Changes in managements perspectives and attitudes through the use of Domo

従来は足元の業績が厳しければ目先に必要な投資も見送る、という経営判断をしていましたが、現在では足元の業績が厳しくとも、期末の業績見通しが顕著であると判断すれば必要なタイミングで投資を行う、という判断も出来るようになりました。

データドリブンで企業の健康状態を把握するためのポイント

ここまでに記載しました通り、NDISではデータドリブン経営を通して企業に必要なことを学習しましたので、ここでお伝えしたいと思います。

  • 適切なツールと技術の導入
    BIツールを導入し、全従業員が容易にデータにアクセスし、分析できる環境を整えることが必要です。これには、クラウドベースのプラットフォームやAI技術の活用が望ましいと言えます。
  • 人材育成
    デジタル技術の急速な進化に伴い、従業員のスキルを常に最新の状態に保ち、またマルチスキルを持たすことも企業にとって必須の課題です。
    データに基づいた意思決定を支援するため、データの価値を理解しデータに基づいた意思決定を支援する教育、人材の育成が必須です。

NDISではデータドリブン経営を試行して2年とまだ始めたばかりですが、徹底的にデータを見える化し、自社を診断、そのデータを根拠としてそれぞれの役割や立場に応じて適切な判断を行い、必要な行動に移すという文化を根付かせたいと考えています。

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まとめ

現在、人手不足で多くの課題を抱える企業こそデータドリブン経営が求められています。徹底的に見える化を進めながら、市場の変化に速やかに対処するべく、未来志向で課題や問題を発見する必要があります。

また、それらの課題や問題に対して、タイムリーに必要な経営判断を行い、次の行動へ移すために、最大限にデータを活用することが重要です。コロナ禍を経て市場の変化の激しい時代だからこそ、データを活用して自社を診断し、データドリブンな経営を行う必要があるのではないでしょうか。

弊社では、「変化の一歩先を。お客様と共に・・・」をビジョンに掲げ、これからも未来志向のデータドリブン経営に邁進して参ります。本記事が御社の参考になりましたら幸いです。

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