2023年07月11日 07:30
昨今データドリブン経営というキーワードを目にする機会が多くなりました。メジャーなデータドリブンの事例としては、工場における生産効率の分析や、営業部門における予実データの可視化などがありますが、実は生産系・営業系だけでなく人事部門のデータも利用価値の高いものとして注目されています。ひょっとすると、上司から「人事でもデータ活用を!」と指示を受け、とりあえずネットで検索してみたらこのブログ記事にたどりついた、という人事担当者の方もいらっしゃるかもしれません。本記事では、データドリブン×人事戦略をテーマに、現場の業務担当者がデータ活用に取り組む上でのポイントを解説します。
データ活用は企業の成長にとって欠かせないものであり、業務の効率化やより適切な意思決定に寄与する、というのはもはや常識となりつつあります。しかし、データの専門家でないのにいきなり「データを活用しましょう」と言われても、ハードルが高いと感じてしまいますよね。特に人事部門の方だと、普段から数字を意識するような機会が少なく、データ活用のイメージが掴めない、という方も多いかもしれません。
そういった方にはまず「データ」に対する意識を変えてみることをおすすめします。データを道具ではなく、目的を一緒に達成するための仲間だと捉えてみるのです。日々の業務を効率化する、採用活動をより適切に行う、社員の満足度を把握する、そういったあるべき姿の実現を手助けしてくれるのがデータです。もっと簡単に表現するなら、データを使って働くのではなく、「データに働いてもらう」というイメージです。新しく道具の扱い方を覚えるのは大変ですが、新しい仲間が増えるのであれば心強い気持ちになりませんか?このようにデータとの付き合い方を変えると、データ活用へのアイデアやヒントが生まれてくると思います。
データ活用で大切な3つのポイント
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では、人事部門において活用できるデータとは具体的にどんなものがあるでしょうか?参考までに、いくつか例を挙げてみます。
他にも、労働時間、給与データ、ヘルスケアデータなど、人事部門に集まるデータは多岐にわたり、どのデータ同士を組み合わせるかによって無数の活用パターンが考えられます。データという側面から見ると、人事部門はまさに宝の山です。イギリスのエコノミスト・インテリジェンス・ユニットというチームによる調査では “ピープルデータを活用している組織は、平均より高い企業利益を達成している”という結果も出ているほどで(※1)、活用の仕組みさえ出来上がってしまえば会社に多大な恩恵をもたらすことが期待できるのです。
そのためにも、まずはデータ活用の第一歩として、自社が保有している人事データを把握しましょう。どのシステムにどんなデータが蓄積されているか?各データの管理方法はどうなっているか?といったことを整理してみるだけでも、活用のアイデアが湧いてくるかもしれません。この時にもデータを「目的を一緒に達成するための仲間」として捉えることは忘れないでください。
※1参考文献:Economist Intelligence Unit report for PwC (2014), Gut and Gigabytes
(https://impact.economist.com/perspectives/sites/default/files/Gut_%26_gigabytes_Capitalising_on_the_art_%26_science_in_decision_making.pdf)
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データの整理がある程度進み、活用アイデアも何となく見えてきたら、次は達成したいゴールを設定しましょう。先ほど挙げた「社員満足度や離職率といったデータから、人材流出を防止するための対策を練る」という例であれば、人材流出を防ぐことで何を実現したいのか?離職率を下げたい目的は何か?といった「なぜ?」「どうして?」を徹底的に掘り下げていきます。「人材流出を防ぐ」や「離職率を下げる」というのはあくまで中間地点であり、最終的なゴールではないという点に注意してください。
最終的なゴール、つまり上の図にある“真の目的”が定まらないままデータ活用に取り組んでしまうと、データを綺麗に可視化するだけで満足して、当初の目的を見失うという状況になりかねません。せっかく便利なデータ分析ツールを導入しても、費やしたお金や時間が水の泡になってしまいます。極端な話、軸がしっかり固まっていれば、グラフや表は不格好でも良いのです。データ活用というと、統計学、数学、SQL等の高度な分野というイメージが強いかもしれませんが、それは過去の話です。今となっては、専門知識がなくてもITツールを使えば誰でも気軽にデータを扱えるようになりました。人事に関すること以外はさっぱり分からないという方でも、明確な活用目的とその達成に向けた熱意さえあれば、データ活用の効果を自らの手で導き出すことができるのです。何事においても軸がぶれないことは重要と言われます。明確な活用目的と達成への熱意がデータ活用で大切な「ブレない軸」なのです。
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人材はひとりひとりが個性や感情を持つ人間ですから、データだけでは見えない部分も多くあります。データに頼りきりでは、人の血が通っていない無機質な人事戦略になってしまうのではないか、という懸念も出てくるでしょう。また、個人情報を多く含む人事データは取り扱いが難しいことも事実です。しかし、だからといって蓄積されたデータをこれからもずっと眠らせておくのはかなりもったいないと思います。タンス預金として現金を持っておくよりも、資産運用にまわしたほうが将来的にメリットを得られるのと同じように、せっかくデータがあるならば、それを活かさない手はありません。まずはできるところから!人事部門ならではの視点を生かしたデータ活用を検討してみてはいかがでしょうか。
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