2024年07月02日 07:30
BIツールを使うにあたり、ダッシュボードのデザインというのは非常に悩ましいテーマの一つです。データの可視化やBIツールの運用を任される方が、デザイン関連のスキルを持っているとは限りません。むしろデザインを学んだ経験が一切なく、どうしたら良いのか分からないという方が多いと思います。デザインの「正解」を求めて情報収集をしているうちに、このブログ記事にたどり着いた!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、そうした悩みを抱えられている方向けに、ダッシュボードデザインのポイントを解説いたします。デザインのスキルやセンスがなくてもすぐに真似できるコツをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
見やすいBIのダッシュボードを作る際に気を付けるべきこととしてよく挙げられるのが、配色や文字のフォント、余白のバランスといった視覚的な要素です。たしかにそういった要素も大事かもしれませんが、ダッシュボードを作る上で大切なのは見栄えよりも分かりやすさです。いくら素晴らしい見た目になっていても、核心となるメッセージが伝わっていないのであれば意味がありません。逆に言えば、デザインがイマイチでも、伝えたいことがちゃんと伝わっていれば、それは良いダッシュボードであるといえます。デザインに自信がないという方は、まずダッシュボード作成において見栄えを良くしようという意識をいったん捨ててしまいましょう。
BIツール選び 製品比較ガイド
成功する導入のための10の比較ポイント
BIでのダッシュボード作成は、データの地図を作ることだと考えてみてください。例えば、自分の住む町を案内するためのオリジナル地図を作るとします。おおまかな作成手順としては、以下のような流れになると思います。
1.線を引いて土地の輪郭を示す白地図を作る
2.地形や地名、建物などの具体的な情報を書き込む
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BIプラットフォーム Domoまとめて導入事例集
「言葉」という抽象的な表現だとイメージが掴みづらいかと思いますので、以下具体例を交えながら、今すぐダッシュボードに取り入れられるポイントを3つご紹介します。
1つめのポイントは、ダッシュボードの概要説明です。
どこから取ってきたデータを使っていて、どのような目的で作られたダッシュボードなのかを説明する文章です。
(例)販管費差異分析ダッシュボード:月次で各部門の販管費の予算と実績金額のずれがないかをチェックするためのダッシュボードです。会計システムから取り込んだデータと、各部門がExcelシートにまとめたデータを結合して可視化しています。
2つめは、グラフや表の説明です。
グラフや表のタイトルを雑に設定してはいけません。あまりに長すぎるタイトルは良くないですが、「事業部別売上推移」「カテゴリ別コスト推移」など、最低限の何を示すものなのか分かるようなタイトルをつけましょう。その上で、メモリの見方、色分けの意味、注視すべきポイントについて説明書きを添えてみてください。
(例)個人別の残業時間を可視化したクロス集計表の場合
タイトル:月ごとの残業時間が多くなっていないか?
説明文:月の残業時間が45時間を超える場合は申請が必要です。赤く表示されている月が多い部署のマネージャーは、業務量が適切かどうか注意深くチェックするようにしてください。
そして3つめのポイントは起こすべきアクションです。
グラフに起こった変化に対して、各個人がどのようなアクションを取らなければならないのかも書いておくと良いでしょう。個人の判断に委ねると、そもそもどんな行動を取れば良いか分からなくて動けない…という人や、行動は起こすけれどもその方向性がちょっと違う…というような人が出てきてしまいます。言葉で丁寧に誘導すれば、目標達成への足並みを揃えることができます。
(例)失注理由の割合を示す円グラフの場合
アクション:失注理由に共通している部分はないか?提案チームで議論し改善を検討しよう。
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デザインのスキルやセンスがなくてもすぐに真似できる、ダッシュボード作成のコツをご紹介しました。BIツールのダッシュボードはグラフィカルなものなので、どうしても見栄えを強く意識してしまうと思います。しかし、ダッシュボードとはあくまで「データの地図」です。よって表面的なデザインよりも、情報が分かりやすく整理されているかどうかを重視するべきなのです。現在運用しているダッシュボードを改善したいという方も、データ活用に取り組むのはこれからという方も、ぜひ本記事で紹介したコツを実践してみてください。
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