2022年10月26日 19:00
DX(デジタル・トランスフォーメーション)を実現する手法として、多くの企業でkintoneの導入が進んでいます。Kintoneを導入した企業ではたくさんのアプリを作成し活用していることと思います。しかし、作成したアプリが物足りないと感じることはないでしょうか?例えば、「kintoneとメールが連携しているともっと便利なのに…」「人事関連の他のサービスと連携してくれると良いのに…」などなど。そこで本記事では、既存のkintoneを外部システム連携することによって、パワーアップする使い方についてご紹介します。
皆様は導入したkintoneでどんな使い方をしていますか?多くの方は、アプリを作成して利用していることでしょう。例えば、「日報アプリ」や「案件管理アプリ」、「顧客管理アプリ」など、様々な業務や部署にあったアプリを作成し活用されていると思います。kintoneで業務アプリ化することで、これまで、社内に散在していたデータ(個々人で管理しているExcel等が典型的です)いつどこでも最新の情報を共有することができます。
では、なぜ情報共有する必要があるのかを考えてみましょう。日報アプリの場合、社員が在宅勤務で何時に退勤したか確認することもできます。顧客管理アプリの場合、お客様先でヒアリングした内容を登録することにより、顧客情報を最新にすることができます。さらには、自身がお客様先から帰社する前に、情報を共有することで帰社後の打ち合わせもスムーズに行えます。つまり、一連の業務に必要な情報が一か所にまとめられていることがわかります。これによってチーム内で正しい情報が共有され、メンバー間での適切なコミュニケーションが進み、個人プレーではないチームワークでの仕事へと変わっていくのです。これがkintoneによる情報共有の大きな効果と言えます。
しかし、せっかく導入したkintoneです。果たして、情報共有だけで満足でしょうか?例えば、市場調査の場合、アンケートを行います。Googleフォームで回答した情報をkintoneで管理したい場合や、自社で保有するECサイトの在庫管理をkintoneで行いたいなど様々なことがあります。これらをkintoneだけで行うことも可能が、アンケートの結果や在庫の情報をその都度一から毎回登録する手間がかかります。一回だけなら良いですが、何度も行う業務だと現実的ではないですよね。そこで、活用するのがAPIの仕組みです。APIを使うことで外部システムと連携し、作業の効率化や時間の短縮を行うことができます。
kintoneでアプリを作成したとき、物足りない部分が出てくることがあります。、それらの課題を解決するためにkintoneではさまざまな方法がありますが、今回はAPIを活用した方法をご紹介します。外部システム連携にとても有効なやり方ですので、ぜひ活用して頂きたいものです。
クラウドサービスについて調べて利していると、「API」という言葉を見る機会が増えてきたと思います。「API」はアプリケーションプログラミングインタフェース(Application Programming Interface)の略で、システムやクラウドサービスが互いにやりとりするのに使用するインタフェースの仕様です。では、APIを使えばどんな利点があるのでしょうか。例えば、Webサイトで、店先の場所をGoogle Mapで掲載しているサイトはAPIを活用してGoogleのサービスと繋がっています。他にも、商品情報や価格などAPIがたくさんの場所で使われています。すなわち、外部サービスと地投げることで自身のWebサイトに多機能かつオリジナリティを生み出すことができるのです。Webを経由していつでも外部のサービスから最新情報を手に入れることもできます。
では、kintoneでAPIを活用するとどのようなことができるのでしょうか。管理しているデータを外部に渡し、外部システムからkintoneへデータの登録や更新、削除ができます。例えばGoogleフォームとkintoneの連携で、Googleフォームで送信された内容をkintoneのレコードとして登録することができます。Googleフォームから取得した情報をエクスポートしてkintoneにインポートして‥といった面倒な作業が不要になります。他にも、ECサイトと連携して、登録した商品をkintoneにレコードとして登録することができます。また、操作画面のボタンのサイズを変更することもできます。APIの利用でデータ連携を行うことができ、データのCRUD(CreateReadUpdateDelete)やファイルのアップロードもできるので、多種多様な使い方ができます。
ノーコード・ローコードのkintoneで内製化
を実現する方法 資料のご紹介
APIを連携する上での注意点などがあります。まず、APIのリクエストを無限に行えるわけではないことに注意が必要です。APIを活用する際には、APIリクエスト数の上限値などkintoneの制限値を把握する必要があります。「1つのドメインに対してkintoneREST APIで同時にアクセスできるのは100まで。 同時アクセス数が100を超えると、APIの実行時に429のHTTPステータスコードが返されるようになる」とされています。その他に、APIを活用したアプリケーションの仕様によりAPIの制限があるので、あらかじめ調べて考慮する必要があります。
では、なぜAPIを使用時に制限する必要があるのでしょうか。それは、kintoneサーバーへの負荷が膨大になり、最悪のケース、サーバーがダウンしてしまうことが考えられるからです。 サーバーがダウンすれば、kintone REST API どころかkintone自体を利用できないといった状況に陥ってしまう可能性があります。そのためこの制限値を設定しているのです。Kintoneが利用できなければ、業務に支障をきたしますで注意してください!
APIを利用することでkintoneはさらに便利になりますが、上記のような注意点もあります。不安な方は情報システム部門やITベンダーに相談して進めることをおすすめします。kintoneはユーザー部門が自由にアプリを作れることが魅力的ですが、さらに便利な活用のために時にはプロの力を借りることが成功のポイントだと思います。
APIを使ったkintoneアプリの作成は、私たちの業務をより効率的にすることができます。「もう少しこういう機能が欲しいな…」と感じられた時、特に他のシステムとの連携で解決できると考えられる時にはAPIの利用を検討してみることをおすすめします。API活用は、人事総務部門や社内のDX実現に大きく貢献することもできるはずです。作成する際には、注意点などがありますが、それを差し引いて業務効率化は間違いなし!です。
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