kintoneでのアプリの作り方をざっくりと解説~私が経験した契約管理アプリの場合~

2022年11月25日 18:51

皆さんの日々の業務でこんなことはありませんか?
Excelメモ・メールなどで管理しておりその人だけが知る案件があり、紐づく管理書類は膨大で、どういう経緯で、今どこまで進んでいるのか?分からない、 などなど…。いわゆる「属人化」の問題です。
かつては弊社もなかなか属人化した業務から脱却ができないという状況にありました。この問題を解消するための取り組みの中で、出会ったのがkintone(キントーン)というITツールです。業務を効率化し、属人化問題を解決すべくkintoneを活用し始めたのです。
本記事ではコードもプログラミングもまったく分からない私が、どのようにkintoneアプリを作り、現在どのような運用になっているのかについてご紹介させていただきます!

 

 

kintoneってなに?

まずはkintoneというものが何か?からご説明します。
kintoneはサイボウズ社が提供している業務改善用クラウドサービスであり、「キントーン」と読みます。西遊記に出てくる孫悟空が乗る「筋斗雲」がその名前の由来で、クラウド(雲)に乗って、自在に迅速に動けるようになる、という意味合いで名付けられたそうです。
kintoneの最大の特徴は誰でも簡単に業務システム=「アプリ」を作れることです。システムと言うとプログラミングができないと作れないというイメージもありますが、kintoneを使えばプログラミングのスキルや経験が無くてもスピーディーにアプリが作れるのです。
累計20,000社以上が導入していることからもその威力が分かるかと思います。
弊社もkintoneのヘビーユーザーであり、私たちも日々アプリを作り改良を行って、業務効率化を実現しています。

 

実際にkintoneでアプリをつくってみる

では、私の実際の経験をもとにアプリ作りについて解説していきます。
私は業務の中で契約管理を行っています。煩雑で改善したいと思っていた事項2つを解決させるのが目的でkintoneでのアプリ作りに取り組みました。
―書類管理
 依頼書や、契約書を扱います。
仕入先・お客様ごとでそれぞれありますので、分かりやすく保管します。
―履歴や進捗の管理
仕入先やお客様とのやり取りが並行して発生し、進展があるたびに過去のやり取りメールを探す時間を無くすことが目的です。

これらを踏まえてアプリの作り方を簡単にご説明いたします。

  1. アプリの作成準備として、管理したい項目の選定を行います
    今回は契約管理ですので、基本情報となる契約先、設置先、請求先、機器情報、期間、サービスのレベル情報など、項目をすべて洗い出します。
  2. 次に、実際にアプリを作っていきます。

上記にて選定した項目を、kintoneアプリのどのフィールド形式を使用すると見やすくなるのかをイメージして配置します。

イメージはこんな感じです。
Placing fields in kintone

このようにkintoneはあらかじめ用意された部品(上の画面では左側にあります)を配置していくだけで、システムの入力画面ができていくのです。この配置された一つ一つの項目を「フィールド」と呼びます。左側のフィールド一覧から配置したいフィールドを右側にドラッグアンドドロップしていくのです。

作成したフィールドをテーブル形式にし、やり取りした履歴や資料を添付できるよう活動ログを残せる欄も作成できます。

Using text format fields in kintone

入力する項目に合わせて「どのフィールドが適するか?」を選ぶのがコツかもしれません。
kintoneのフィールドの特性を生かしながら、自分の業務の流れにあうように意識して作成します。

 

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kintoneアプリを拡張させる

実際に業務の中で作ったアプリを使用してみると改善点が出てくるのは避けられません。私が作成したアプリも改善すべき点が見つかりました。また、当時契約書の電子化対応を進めたいという意向もありさらに機能の拡張が必要になりました。
これらは、kintoneのプラグイン機能によって解決できました。
※プラグインを適用することで簡単にkintoneのアプリ機能を拡張できます。HTML・JavaScript・CSSファイルがパッケージングされたもので、無料で使えるものから有料のものまでさまざまな便利なプラグインが提供されています。

  • 電子契約は電子契約書のクラウドサービス「クラウドサイン」を導入しており、電子化していました。
  • クラウドサインにkintoneプラグインのRepotoneUを連携させることで、アプリ上で入力した情報をExcel依頼書に自動で出力でき、二重入力を無くすことが出来ました。

また、アプリ作成当初は情報の管理・進捗確認を目的としていましたが、kintoneにはワークフローの設定も出来るため、上長への申請・承認フローも盛り込むことで、申請が必要な案件も一元管理できるようになりました。
このようにkintoneはプラグインを利用したり、他のサービスと連携させることで、さらに便利になり、業務効率化に力を発揮します。

 

kintoneアプリを使って感じたメリット

アプリ運用によって得られたメリットは沢山あります。

  • 関係者全員が進捗を可視化できる(どのような経緯で進展したかを把握できる)
  • 他部門とのコミュニケーション履歴が残る
  • 1案件の中で行われたすべての履歴が残る
    (案件ステータス、契約書類のPDF管理、上長承認フロー状況など)
  • API連携による契約書電子化をスムーズに行うことができた
  • 依頼時の手順を短縮できた
  • お客様の過去履歴を瞬時に検索できる
  • 業務担当者が実際にアプリ作成する為、修正が容易く業務改善スピードアップにつながった
  • アプリが様々な業務のマニュアルになってくれて、マニュアル作成の手間が軽減できた

もう弊社はkintoneのない状況は考えられません。皆様の会社でも役立つ場面がたくさんあると思います。小規模で良いので、まずは使ってみることをおすすめします。思ったよりも簡単にアプリが作れることを実感できると思います。

 

まとめ

実際にkintoneアプリを使ってみると、改善したいことがどんどん浮かんできます。
それに合わせてアプリを修正するにはどうすればいいだろうかとkintoneアプリストアやネット検索で色々探ることができます。
これらを繰り返すことにより、kintone は自分の業務にフィットするツールとなっていきます。
皆さんも日々抱えている業務の「もやっと感」を、kintoneのアプリ作成で改善できることがあるかもしれません。コードもプログラミングの知識が無くてもできるので、ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。

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