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データ活用成功のためのダッシュボードとは ~O2C(販売から入金まで)ダッシュボード~

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2023年12月12日 07:30

企業の成長と収益を支える基本サイクル、O2C(Order to Cash)サイクルは、販売から請求、入金までの一連のプロセスを指します。このサイクルの効率化と透明性の向上には、データ活用とダッシュボードの導入が不可欠です。企業内のデータ活用を通じて構築されたO2Cダッシュボードは、異なる部門間での情報共有を促進し、プロセス全体の可視化を実現します。これにより、企業は収益を伸ばし、持続的な成長に向けたステップを踏むことができます。しかし、実際には、このサイクルを管理する部門や使用するシステムが異なる場合が多く、情報共有の課題が存在します。

本記事ではBIツールで実現できるO2Cダッシュボードの意味やメリットをご紹介し、実現に立ちはだかる課題の乗り越え方についても解説します。

 

企業のデータ活用に効果大の「O2Cダッシュボード」とは

O2Cダッシュボードは、企業のO2Cサイクルを効果的に管理し、データ活用を促進するためのツールです。O2Cダッシュボードは以下の一連の業務を横串に捉えた管理を可能にします。

  1. パイプライン
  2. 受注
  3. 出荷
  4. 請求
  5. 入金

さらに、O2Cダッシュボードは全社横串だけでなく、営業部や課ごと、支店ごとにも横串しにした視点での把握を可能にし、現場で起きている問題をリアルタイムで把握できるようになっています。これにより、経営者やマネージャーはよりタイムリーかつ的確な経営判断を行うことができます。

※補足)パイプラインについて
「パイプライン」という言葉になじみのない方もいると思うので解説します。
営業管理における「パイプライン」は、潜在顧客が最初に接触してから製品やサービスを購入するまでの一連の段階を表します。主なステップは、リード(見込み客)の生成、リードの評価、提案・見積もりの提示、商談の進行、クロージング、そしてアフターケア・フォローアップです。このプロセスを効果的に管理し、顧客への変換を最適化するのがパイプライン管理の目的です。
営業パイプラインの適切な管理は、営業担当者が見込み客の追跡を改善し、売上の予測を行い、目標達成をサポートする重要な手段です。さらに、データドリブンなアプローチの採用により、パイプラインの効率を向上させ、営業プロセス全体を最適化できます。

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(O2Cダッシュボードのサンプルの一部です)

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O2Cダッシュボードによるデータ活用の特長

O2Cダッシュボードは、企業のO2Cサイクルを効果的に管理するための特長を備えています。

この特徴は会社の販売から入金までの状況を、誰もがすぐに理解するために大切なものです。

  1. 一目で把握可能な概況図式
    画面上部に、O2Cサイクルの概況を一目で把握できる図式を配置しています(下記の例では、順調を示す緑の顔のシグナル、危険を示す赤い顔のシグナルです)。これにより、経営層や部門の責任者は現在の状況を迅速に理解できます。今すぐにチェックをして、改善施策を検討すべきところもすぐに分かるので、リスク管理にも活躍します。
    bi-data-utilize-dashboard-vol-39_dashboard-signal
  2. ビジネスクエスチョンを共に記載
    受注状況や出荷状況だけでなく、「売上進捗は順調か?」や「リスク受注はないか?」といったビジネスクエスチョンを記載し、これらの問いに応えるデータを下段に表現しています。グラフやデータが表示されているだけでは、「それが何を示しているのか?」「何を確認するためのグラフやデータなのか?」ということが分かりません。そのグラフが重要なアラームを発しているのに、それに気づかないという状況も多いのです。
    そこでビジネスクエスチョンを記載することでデータ見える化の目的が共有され、データドリブンな経営判断が容易になります。
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O2Cダッシュボードの活用方法

O2Cダッシュボードを活用すれば、企業はさまざまな観点からO2Cサイクルを評価し、改善アクションを実行できます

  1. 売上進捗の監視
    売上進捗状況を青・黄・赤の信号で表示し、何をアクションすべきかを明示します。変更が入った案件にはリンクを埋め込み、詳細を確認できるようにします。
  2. リスク受注の把握
    リスク受注をさまざまな観点から評価し、与信リスク、納期リスク、在庫引当リスクなどを把握します。これにより、健全な受注への注力が促進されます。
  3. 納期遵守率の管理
    納期遵守率は顧客満足度に影響を与えます。納期遅延の原因を明らかにし、適切な改善策を導くための情報を提供します。
  4. 未回収債権の把握
    未回収債権の情報を共有し、どの案件や営業が問題を抱えているかを明示化します。これにより、未回収債権の回避が可能になります。
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※基準値の設定とデータ活用
O2Cダッシュボードを効果的に活用するために、基準値の設定が重要です。これについては、経験値を元に判断基準を設け、運用を行いつつ、微修正を行うことが提案されています。高度な予測や分析が難しい場合でも、経験者の知見を共有し、組織全体の生産性向上が可能です。

O2Cダッシュボードは企業の未来をデータドリブンな経営に導く強力なツールです。O2Cサイクルを効率化し、リアルタイムで情報を共有することで、企業は競争力を高め、持続的な成長を実現できるでしょう。データ活用と経験値を組み合わせて、企業経営を革新しましょう。

O2Cダッシュボードの利点

O2Cダッシュボードの導入は、データ活用と経営の未来を切り拓く一歩です。データ活用は今日のビジネス環境で不可欠な要素となり、競争力を維持し、成長するための重要な手段です。以下はO2Cダッシュボードの活用で得られる具体的な利点です。

  1. リアルタイムな情報共有
    O2Cダッシュボードは、異なる部門や支店におけるデータを一元化し、リアルタイムで情報を共有します。これにより、経営層や各部門は迅速な意思決定が可能になり、遅延や情報不足からくる問題が軽減されます。
  2. 状況の透明化
    O2Cダッシュボードはビジュアルな表現を通じて、売上進捗、リスク受注、納期遵守率、未回収債権などの重要な情報を明瞭に表示します。経営層や管理者は一目で企業の状況を把握でき、問題の早期発見が可能になります。
  3. リスクの軽減
    リスク受注や納期遵守率のデータは、問題を特定し改善策を講じるための貴重な情報源となります。リスクを早期に発見し対処すれば、企業は潜在的な損失を回避できます。
  4. 生産性向上と業務プロセスの効率化
    O2Cダッシュボードは、従業員に対して適切な情報を提供し、意思決定の支援を行います。このようなサポートにより、生産性が向上し、業務プロセスが効率化されます。

     

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O2Cダッシュボードの実現に立ちはだかる壁

大きな効果が見込めるO2Cダッシュボードですが、その実現は決して簡単なものではありません。
このダッシュボードの実現に立ちはだかる大きな壁が”データのサイロ化”です。

データのサイロ化は、組織内のデータが部門やシステムごとに隔離され、分断されている状態を指します。データのサイロ化は、情報共有やデータ活用の効率を低下させ、意思決定やビジネスプロセスの改善を妨げる可能性があります。

典型的な例は、組織内の異なる部門やチームが独自のデータベースやアプリケーションを使用してデータを収集および管理し、そのデータを他の部門やチームと共有しない場合です。結果として、情報が断片化され、組織全体でデータを統合し、有効に活用することが難しくなります。

この課題を解消するために、異なる部門やシステム間でデータを共有できるようにするデータ統合プラットフォームやツールを導入するケースがあります。これにより、組織全体で一貫性のあるデータを活用し、効果的な意思決定やビジネスプロセス改善が可能になります。

私たちがおすすめしているのはBIプラットフォームDomo(ドーモ)です。Domoは1,000種類以上のコネクターが提供されており、開発の必要なくあらゆるデータに接続し集約可能です。SaaSアプリケーションだけでなく、オンプレミスのデータベースでも、個人が管理するPC上のExcelでも、Domo上へ集約できます。つまりサイロ化したシステムのデータを簡単に繋ぐことができるのです。まさにO2Cダッシュボードにぴったりのツールだと言えます。

O2Cダッシュボードは簡単に実現できるものではないからこそ、整備できた企業は高い競争力を持てるのです。Domoがその強い味方となるでしょう。

Domoとはデータドリブン経営の実現に必要な機能を実装したクラウドサービス

まとめ

O2Cダッシュボードとデータ活用は、企業の未来をデータドリブンな経営に導く重要な要素です。O2CダッシュボードはO2Cサイクルを効率的に管理し、リアルタイムの情報共有を実現し、経営層の的確な意思決定を可能にします。データ活用は企業に多くの利点をもたらし、経営に変革をもたらすポテンシャルを秘めています。ただし、その実現にはサイロ化したデータの統合という課題に対処する必要があります。BIプラットフォームDomoなどを利用して、その課題を乗り越えて頂きたいと思います。

データドリブンな経営は、競争力を高め、持続的な成長を実現するための鍵です。経営層と全てのステークホルダーは、データ活用とO2Cダッシュボードを活用して、企業の未来を明るくしましょう。

 

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