2022年04月15日 18:00
導入したが使われなくなったAIチャットボットをたくさん見てきました。AIが何でも答えてくれると思っていませんでしたか?もうそのような幻想をお持ちの方も多くはないと思いますが、 AIには継続的な再学習が必要です。しかし継続的な再学習に挫折して使われなくなるケースがとても多いのは事実です。使われ続けるAIチャットボットの作り方と導入方法をお伝えします。
携帯ショップにロボットが導入されて、接客してくれる日がくるかと思っていましたが、残念ながらロボットは愛想をふりまくだけで店の奥に片付けられてしまいました。また何かDX(デジタルトランスフォーメーション)を始めたいと思い、手軽にAIチャットボットを導入して、動いたはよいが、思ったとおりの回答が得られず、使われなくなってしまったAIチャットボットをたくさん見かけます。AIはまだまだ使えないと勘違いしている人が多いのではないでしょうか?AIが何でもやってくれるのではと思っている人もまだ多いのではないでしょうか?
なぜ動いていないAIチャットボットが多いのでしょう?
その理由は稼働後も常に再学習させ一定の回答レベルを維持しないと使われなくなるからです。
コンピューターシステムは同じinputがあれば同じoutputがでるようにプログラムを作成します。銀行のオンラインシステムが稼働しないばかりか、間違って計算されていたら大変ですよね。
AIチャットボットはどうでしょうか?
同じ主旨の質問でも質問の仕方は様々です。例外的な質問は人が対応すればよいのですが、人ならわかる言い回しを学習されていないことを理由に答えてくれないとがっかりしますよね。その場合は常に再学習をして次回から正しく答えるようにすることが必要です。
その再学習の量が多いと、その分人手がかかり、最初から人が対応した方が効率的だということで、結果的にAIチャットボットが利用されなくなっているケースもあると思います。
このようにAIチャットボットに再学習させて正答率をあげるのか、または例外ケースとして人で対応するかは稼働させてから判断することになります。いずれにしても、AIチャットボット導入初期には再学習が少ない方が利用促進が進みます。
メリットや活用のポイントを分かりやすく解説!
AIチャットボット 社内活用入門ガイド
それでは再学習の少ないAIチャットボットの作り方はあるのでしょうか?
ITヘルプデスクのチャットボット化のご相談はよくいただきます。ただITヘルプデスクは質問者のレベル、サポート範囲、また昨今の新たなシステム導入やIT技術の変化で、満足のいく回答レベルを保つのは少し手間がかかります。
解決する方法としては、最初から全てのITの質問を対象としないことを明確にして、範囲を限定するべきです。そうすれば利用促進が進みますが、利用者にとってはオールインワンで解決できないとなると、利用が進まなくなる可能性があります。
また自社製品の外部向け問い合わせチャットボットの話もよくうかがいます。
外部向け問い合わせチャットボットはお客様が利用されますので正確性が求められます。新製品が出る場合など想定される質問、発表時期、また質問者によって異なる回答が必要など中々スムーズには利用されません。
上記2つのチャットボット例はAIチャットボットと試行錯誤しながら、どのように利用促進させていくかを検討する必要があります。初めてのチャットボットの取組みとしては少し難しいものがあります。
再学習が比較的少なくてすむ業務には総務、人事への問い合わせ業務があります。これは質問者が幅広く、会社人生で一度しか利用しないような規定を問い合わせするため利用されるケースが多いでしょう。総務人事規定は他の業務と比較すると比較的変更が少なく、再学習も少なくてすむため、結果的に長く利用されるAIチャットボットになります。それでも規定などが変更になる期初などに回答を更新するなど再学習の必要があります。
ユーザーが「AIはとても便利だが時々間違いもあるので、それを育てていこう」とする企業文化が生まれたら、AIチャットボットを他の業務に広げていくことを検討しましょう。そうすることが、活用されるAIチャットボットの作り方の第一ステップなのです。
「活用されるチャットボットの作り方とは?第一ステップから解説」と題しまして、ご紹介してきました。AIチャットボットに取り組むには、まず稼働しやすい、再学習の必要が比較的少ない、総務人事問い合わせ業務が適していることをお伝えしました。ただ総務人事規定は莫大な量がありますので、学習させるのが大変です。が総務人事規定は大体は基本の規定があります。各社によって若干の差異がありますが、いちから学習させるより標準的な人事総務規定のテンプレートが用意されていれば、それを修正して学習させれば良いので早期の稼働が可能ですね。このような取組みは人事総務DXと呼ばれています。
AIチャットボットに取り組まれたい方はまず総務人事の問い合わせからスタート、またテンプレートが用意されているAIチャットボットであればスムーズに稼働できますね。ぜひ、人事総務DX実現のために、活用されるチャットボットを作ってみてください!
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