2022年06月28日 18:00
DX(デジタル・トランスフォーメーション)は企業規模や従業員数にかかわらず、いまやすべての企業が取り組むべき課題となりました。デジタル技術を活用したビジネス環境の変化に対する柔軟な対応や業務効率化が求められる中、人事・総務部門におけるDX推進も例外ではありません。テレワークが浸透しつつある今、総務部門の業務負荷はますます増加しています。
本記事ではAIチャットボット導入であなたの業務がどうかわるか、わかりやすく解説します。
チャットボットとは「チャット」と「ボット」を組み合わせた言葉で、対話(チャット)する自動プログラム(ロボット)を意味します。
ECサイトやサービスサイトを利用する際に、スクリーンの右側にポップアップする「お困りですか?」を目にしたり、実際に利用された経験がある方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
実はこのチャットによるヘルプサービスには有人の場合もあり、必ずしもロボットが対応しているとは限りません。
「え?チャットボットなのにロボットじゃないの?」
という疑問がフツフツと湧いてきますね。このオペレータによる対応は「有人型 または 有人チャットボット」と呼ばれます。
他に「ハイブリッド型」と呼ばれるロボットとオペレータによるコンビプレーもあります。
さて、最近ますます身近になりつつあるこのチャットボットですが、導入を検討する際には自社の目的によって選ぶべきタイプが異なる場合があります。有人型やハイブリッド型のほかに、ロボットが対応するチャットボットにも種類があり、違った特徴があるからです。それぞれの得意分野を比較して最適なチャットボットを選択することが重要になるわけです。
ここではロボットが対応するチャットボットを会話方式で分類して、それぞれの特徴を見ていきましょう。シナリオ型とAI(人工知能)搭載型の大きく2種類が存在します。
【シナリオ型】
AI(人口知能)は搭載されておらず、あらかじめ設定した内容にそって進んでいく方式です。事前に設定したシナリオにそってユーザーが回答を選択し、最終的な回答にたどり着く仕組みのチャットボットです。したがって問合せ内容が想定され、特定の回答へと集約できる場合に有効です。
【AI搭載型】
自動学習型とも呼ばれます。人間と会話しているような自然な応答ができ、少し複雑な質問やユーザーによる言葉揺らぎや言い回しの違いも吸収します。
またAIが蓄積されたデータを機械学習することで回答の精度がアップするという特徴があります。
一方、十分なデータが蓄積されていない期間は回答の精度が低くなるデメリットもあります。したがって事前の学習量が利用開始にあたってのカギとなります。
従来のチャットボット利用はECサイトや顧客サポートを中心としたものでしたが、「働き方改革」によるテレワークの拡大と各企業が取り組むDX推進により社内利用へのニーズが急速に高まっています。
また外部システムとの連携が進み、LINE WORKSやMicrosoft Teamsなどと連携すれば普段ユーザーが慣れ親しんだビジネスツールを使って簡単に問合せすることができます。
このように活用の幅が広がっているのもチャットボットが注目されるひとつの要因です。
チャットボットの社内利用へのニーズが高まっていると言いましたが、具体的な例として考えられるのはバックオフィス業務への活用です。
バックオフィス業務の例として人事・総務部門を考えてみましょう。人事・総務部門の業務は多岐にわたり、アナログ・属人化業務が多く存在すると言われています。デジタル化に不向きな業務という声もきかれますが、はたして本当にそうでしょうか?
採用業務や人材育成、労務管理や多様な働き方への対応、ペーパーレス化推進など、企業内で人事・総務部門が担う役割は非常に大きいものがあります。
その一方で、従業員からの多種多様な問合せに日々対応しなければならず、本来のコア業務に集中できないといった課題も耳にします。
「せっかくマニュアルを作成したのに読んでもらえない」「FAQを用意したのに利用が進まない」と嘆く担当者は少なくないはずです。
また、少子高齢化に働き方改革、DX推進が入り乱れ、さらにテレワークなどの新しい働き方が定着する中で、人事・総務部門の負荷はますます増えています。
そんな今だからこそ、人事・総務部門が積極的にデジタル技術を活用し、業務課題に取り組む必要があるのです。
それでは、デジタル技術:AIチャットボットを使った人事・総務の業務課題に対するおすすめの対応例をご紹介しましょう。
【活用例(1)】
企業内に存在する様々な問合せ対応の自動化による業務効率化です。頻繁に発生するユーザーからの質問への回答をAIチャットボットを活用して自動化できれば、問合せ対応の負担が大きく軽減でき、企業のリソースをより重要な業務に集中することが可能となります。また、自動化により蓄積された問合せのデータはユーザーのニーズに応じたFAQやマニュアルの改善を継続的に行うための分析に利用できます。
【活用例(2)】
ズバリ「迷子問題」の解決です。現在多くの企業がDXの推進に取り組んでおり、新たなシステム導入やクラウドサービスの利用が進んでいます。その結果、FAQやマニュアルなどが増加するという循環が発生します。ユーザーはこの膨大な情報の中から欲しい回答を見つけなければなりません。
そこで、チャットボットにリンクを貼り付けることで、企業内に存在する膨大な情報から欲しい情報を短時間で検索し、回答にたどりつけるようにユーザーを導きます。ユーザー個々の利便性向上はもとより、企業全体の大きな生産性向上につながります。
メリットや活用のポイントを分かりやすく解説!
AIチャットボット 社内活用入門ガイド
それではAIチャットボットがもたらす業務の変化について、人事・総務部門とユーザーの両面から考えていきましょう。
【人事・総務部門】
社内規程の変更や新システム利用開始時には多くの質問、同じような問合せが多く発生しがちです。また問合せ対応のたびに仕事を中断しなければならない場合も多いのではないでしょうか。
AIチャットボットは24時間365日、雨の日も風の日もあなたをサポートしてくれる優秀なアシスタント、心強い味方です。ユーザーからの問合せの一定数を自動化することで本来のコア業務やより付加価値の高い業務に集中する環境が整います。さらには、ユーザーの自己解決を促す企業の風土づくりにもつながります。
ただし、注意が必要なのは全ての問合せがAIチャットボットだけで解決できる内容ばかりではない点です。複雑な問題には依然として人的サポートが必要となりますが、FAQが自動対応されただけでもかなりの負担軽減になるのは間違いありません。
【ユーザー】
問合せ窓口が一本化され、いつでも・何度でも聞けるというメリットが生まれます。
気軽に聞けるチャットボットは、入社間もない社員や中途採用の社員にとっても便利な機能と言えます。電話や対面で問合せをするよりも、テキストベースのコミュニケーションに慣れているユーザーが多い場合はより効果が表れやすいでしょう。また回答を待つストレスからも解放されるのもユーザーにとって大きなポイントとなります。
AIチャットボットを問合せ窓口として活用し、蓄積されたデータをもとに、ユーザーのニーズに添ったマニュアルやFAQをアップデートできます。ユーザー向けに新しいサービスや情報を発信すれば、企業内の好循環を人事・総務主導で生み出すことができるのです。
AIチャットボットには多くのメリットがありますが、デメリットについても理解しておくことが重要です。運用コストや使い勝手にも目を向け、自社で継続利用ができるのかを見極めましょう。無料のデモやトライアルが用意されている商品であれば、実際に試してみるのもおすすめです。
テレワークが社会全体に定着しつつある今、人事・総務部門は大きな転換期を迎えています。
実は、人事・総務部門の業務は会社全体におよぶためデジタル技術の活用による変革は企業全体に大きな変革をもたらします。企業全体の生産性向上を強く牽引する「攻めの人事・総務」「戦略人事・総務」が求められています。
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